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2018年2月11日日曜日

贖罪

私の現状を良く知る方から『何で離婚しないの?』と質問されることが多いです。確かに若い夫婦で脳卒中を発症した場合、離婚率は高いと聞いた事があります。ですので私に対して『奥さんを支える優しい夫』という印象を持たれることが多いです。

確かに家族を大事にしたい気持ち(特に子供)もありますが、贖罪の気持ちも大きいです。『失った命』に少し記載しましたが詳しく説明すると…

出産後、妻は全身麻酔で意識が回復したのは数時間後でした。私は子供に付き添い別の病院へ行き症状と今後の治療方法について説明を受けました。生存確率についても具体的な数字を示されました、病気としては75%だが今後詳しく調べれば変わるとの説明でした。妻が入院している病院へ戻り、そのまま説明しました。

数日が経ち検査や治療が進むにつれ我が子の症状が深刻な状態であり生存確率も下がっていきました。25%程度だと…子供の病院と妻の病院を交互に通っていましたが妻に何と説明するか悩むようになりました、産後で体力が思うように回復しない妻にありのままを説明できず『子供も病院も頑張ってるよ』程度に説明していました。妻は説明する私の表情から良くない状態と感じ、心配と不安そして助かる事を祈りながら一睡もしなかったそうです。

子供の主治医より妻に子供を会わせる機会をと話しがありました、『最期に』と一言付け加えて…もう助からないと、妻の病院に戻り産婦人科の先生を交えて説明しました。妻は泣きながら『やっぱり…』と主治医は車椅子ならと了承し翌日の朝に子供の病院へ行くことが決まりました。

その夜、産婦人科から電話『奥さんが倒れた』と駆けつけると脳出血でした。

もし、私が最初から妻に全てを説明していれば…脳出血とはならなかったかも
もし、私が子供の治療について主治医の言う通りにしていれば子供は辛い思いをせずに安らかに眠れたかも

私の判断ミスで子供に必要以上の治療を受けさせ妻の人生を狂わせてしまった。これ以上の後悔は無く、私の心を覆う最大の闇となっています。離婚しない理由の一つでもあり、この心の闇は拭うことは出来ず、今の私の人格となっています。

自分を犠牲にしてでも罪を償う『贖罪』、妻にも悟られないように償っていくしかない。悟られれば贖罪にはならないから…


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